はじめに
大学時代、私はジャズ研究会に所属していました。
それまでジャズについての知識はそれほどなく、「理論とかよくわからないし、弾ける人はすごいなぁ・・」と、漠然としたイメージのみで憧れを抱いていました。
練習も少ししてみたのですが、アドリブするには音楽理論を覚えなくてはいけない!などという先入観から、あまり上達できずにくすぶっていたのでした。
教えてくれる人がいれば弾けるようになるかもしれない!という、
安易な考えでサークルに入った私でしたが、現実は甘くはありませんでした・・・。
なぜジャズギターは難しいのか?
先輩からまず教えてもらった練習は、
①メジャースケール、マイナースケール、ペンタトニックスケールを覚える。
②Ⅱ-Ⅴフレーズを覚える。
ことでした。
確かに、重要なことではありますが、“ジャズギター初心者が本当に最初に練習すべきこと”ではなかったと今では思います。
なぜなら、これらの練習は次に紹介する
”本当に最初に練習すべきことを既に習得していることが前提となっている練習”
だからです。
ジャズを始めたばかりの段階では、正直なところ効果的な練習ではありません。
確かに、この練習法でも暗記さえできれば少しはアドリブが弾けるようになります。
しかし、それはどこかの誰かが考えたフレーズの模倣でしかなく、本当の意味でのアドリブではないと思うのです。
それに、弾いててあんまり、楽しくないです。
ジャズはもっと、自由でないといけません。(?)
ジャズはある程度の知識と、それなりの練習量を必要とするジャンルです。
正しい指導者に教われば、徐々にではありますが確かな上達が感じられ、楽しく練習を続けられると思うのですが、そうでなければ、すぐに練習に行き詰まり、辞めてしまいます。
特に、独学でジャズギターを習得しようとする場合は、かなりのやる気がないと続かないと思います。
これが、ジャズが難しいと言われる所以かもしれません。
最初にするべき練習
やっと本題に入ります。
ズバリ、ジャズギター初心者が最初にやるべき練習は、
”1~12フレットの指板の音をすべて覚える”
ことです。
そんなことくらい既に覚えてる!という人もいるかもしれませんが、
ずっとTab譜で練習してきたギタリスト達は、結構出来ていない人が多いです。
(私もそうでした・・・。)
それに、出来ていると思っている人も、曲のコードチェンジに合わせて、
1~6弦全てのルート音の場所を瞬時に把握することはできるでしょうか?
これができるようになるまででも、結構な時間がかかると思います。
とにかく、”1~12フレットの指板の音をすべて覚える”ことによって、
アドリブにおいてとても重要な“ルート音の場所を瞬時に把握する“ということができるようになります。
13フレット以上は、1~12フレットの音の繰り返しになるので、1~12フレットの分さえ覚えれば大丈夫です。
次にするべき練習
次にするべき練習は、”ルート音に対しての音の関係(度数)、ポジションを覚える”ことです。
度数とは、簡単に言うとルートから数えた音の順番です。
これについてはどんな教則本にもほぼ記載されていますし、ネットでも簡単に調べられるのでここでは省きます。
暗記ばかりで大変ですが、非常に大切なことです。
それに、先ほどのルート音の場所を覚える練習とこの練習は、
他の練習をやりながらでもすることが可能です。
スケールや好きなフレーズの練習をしているときに、
”今、ルート音に対して何度の音を弾いているのか?”ということを意識するだけでいいのです。
結構脳みそを使うので、それだけでも結構疲れちゃうんですけどね。
これらの練習を終え、ルート音と度数が瞬時に把握できるようになれば、
他の練習をしたときの理解度が全然違ってきます。
おすすめの教則本
それこそ腐るほどある教則本ですが、自分はものすごい初心者だ!という自負がある人には、
以下の教則本をおすすめします。
3年後、確実にジャズ・ギターが弾ける練習法
初めて読んだ時は「これだよこれ!」と、思わず膝を叩きました。
皆でお金を出してジャズ研の部室に1冊置いておきたい本です。
ギター無窮動(むきゅうどう)「基礎」トレーニング 効果絶大のノンストップ練習
ロックばかりを練習してきて、ジャズのフレーズに慣れていない方はとりあえずこの教則本に記載されているフレーズをひたすら弾いておけば指が慣れていきます。同時にルート音と度数も意識して弾けばかなり練習になります。
まとめ
この記事に書いた練習は、ジャズというジャンルに限らず、ギターの練習において本当に本当の基礎的かつ基本的なことです。
しかし、これを知っているか否かで、その後の上達率は全然違ってきます。
もちろん、この他にも練習しなければいけないことは山ほどあります。
アドリブだけでなく、バッキング、イントロ、アウトロ、指板の音をどうやって効率的に覚えるか、スケールとは?等々・・・、より詳しい内容は、それこそ教則本や教則動画を見ることをお勧めします。
ここ数年でいい教則本や動画がかなり増えたので、いくらでも見つけられると思います。(本当いい時代になりました・・・。)
ただとにかく大事なのは、バッキングやフレーズのコピー等、
他の練習をしている時でも、指板の音階と度数をしっかり意識するということです。
意識さえしていれば、他の練習をしているうちに自然と覚えていきます。
というか、むしろそれを推奨します。
指板の暗記だけが目的の練習なんて、あんまり楽しくはないですので。
ギターは、楽しく練習したほうがいいに決まってます。
私もまだまだ練習中の身です。
一緒に楽しく練習頑張りましょう!
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